すい臓の働き
すい臓の場所は胃の裏側にあり胃と十二指腸にとり囲まれ、弾力がありおたまじゃくしのような形をしています。だいたい体の中心部にある臓器で、多くの臓器に囲まれているため検査しにくい場所にあり初期段階での発見が難しいといわれます。すい臓は大きな2つの働きをしています。1つは食べ物を消化する働きです。すい液(トリプシン、リバーゼ、アミラーゼ、キモトリプシン、エラスターゼなど)という消化液を作り十二指腸へ分泌し胃で消化された食べ物を更に分解し酸性を弱め消化を助けます。このように胃とともにすい臓は大切な消化の働きを担っているのです。もうひとつの働きは血糖値を下げる大切なホルモン(インスリンなど)を血液に分泌するという大変重要な働きをしています。
すい臓の病気
すい臓の病気は発見しにくいといわれています。すい臓の症状で多いのはすい炎、すい臓がんです。原因は暴飲や脂肪分の多いものをたくさん摂取することなどによりすい液が多量に分泌されすい臓に炎症が起きるためにあらわれます。食事の欧米化にともない日本でも増えており、すい炎には急性すい炎と慢性すい炎があります。すい炎、すい臓がんの時のすい臓の症状、治療法などについてご説明いたします。
急性すい炎
急性すい炎はすい液が多量に分泌しすい臓から十二指腸へ送り込まれる出口が塞がれすい液が自然に流れることができなくなり消化酵素がすい臓のなかで自分のすい臓自身を消化してしまうため炎症をおこしてしまう症状です。炎症は腹膜からお腹、背中そして腰までが激しく痛みます。腸の活動が鈍って腸閉塞のようになり吐き気をともなうこともあります。このような症状が突然あらわれるのが急性すい炎といわれます。軽症であれば完全に治りますが、ひどくなるとまわりの臓器にも影響し糖尿病などを併発することや腹水がたまりショック症状をおこして出血することもあります。治療は専門医の診断を受け消化酵素が分泌しないよう食べ物をとらずにすい臓をやすめます。水分を補給するために点滴をします。軽い症状であればだいたい2日から1週間くらいで治ります。暴飲や脂肪分の多い食物を取りすぎることは控えます。胆石が原因で発症した場合手術をしては胆石を取る場合があります。
慢性すい炎
慢性すい炎も痛む場所は急性すい炎と同じで腹部の上から背中腰にかけてです。食後に痛みがでることが多く症状により激しく痛む事もありますし鈍い痛みのときもあります。慢性の場合は痛みが継続します。痛みの症状がまったくでない事もあります。食欲がなく疲れが取れず吐き気や下痢の症状があらわれます。すい臓の機能低下ですい液の分泌が減り消化吸収の働きがわるくなり体重は減少してゆきます。暴飲が原因であることが多く脂肪分の取りすぎやストレスが原因と言われています。急性すい炎と同じように胆石が原因となることもあります。病院では消化吸収の働きを助けるため酵素剤の投与をし、痛みを抑えるため鎮痛剤を服用します。食事は一度にたくさん食べないようにして脂肪分の多いものはあまり取らないようにします。
すい臓がんの症状
すい臓がんの発生はおもにすい液を運ぶすい管の細胞に発生することが多いようです。すい臓がんはおもにすい管がんのことを言います。すい臓がんは自覚症状があらわれにくいために発見するのがむずかしく発見したときには症状が進行してしまっていることが多いのです。はっきりした原因も今はまだわかっていないし治療もむずかしいというのが現状です。おもな症状はお腹の調子が悪い、食欲がない、胃や背中が重苦しく感じる、体重が減少する、尿の色が濃い、白めや皮膚が黄色くなるなどの症状があらわれます。どの症状も胃腸や肝臓の不調の症状に似ている為、すい臓に原因があるということがはっきりわかりにくいので注意が必要です。すい臓の働きが低下するために糖尿病や他の消化器官に障害がでることもあります。腹水が溜まって出血することもあります。症状は慢性すい炎ととても似たような症状です。検査方法は血液検査、内視鏡、レントゲン、エコーなどです。検査しにくい臓器ですので手術をして開腹し調べる事もあります。治療法はがんを取り除く外科手術、抗がん剤の投与、放射線治療を組み合わせて行われます。外科手術ですい臓がんを取り除くことができる確立は非常に低いのが現状です。それはすい臓が他のいろいろな臓器に囲まれているためがんが進行していると取り除くのが不可能な場合が多いのです。手術をしても再発や転移することが多いといわれます。抗がん剤の投与は副作用が強いため、がんの転移があり進行が進んでいる場合に用いられることが多いようです。放射線治療はがんに放射線を照射してがん細胞の進行を遅らせ、がん細胞を消します。手術をしてすい臓のがん組織に直接照射することもあります。この方法は効果的であるといわれます。また放射性の物質をプラスチックの管に入れてがん細胞の中に挿入する方法もあります。